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チェンバロの日 終了 [チェンバロ]

「チェンバロの日!2017」でのコンサート

「20世紀パリ~古風で新しい音楽」の備忘録です。

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今回の演奏会のテーマとして、ランドフスカが最初に来たパリに焦点を絞り、曲を調べ始めました。すると、ランドフスカとその弟子、戦後はパリ音楽院周辺に、モダンチェンバロのための曲が存在してることが見えてきました。
幸い、私の母がパリ音楽院在学中に揃えた、試験用に書かれた現代曲の楽譜が家にたくさんあったので、その中から現代曲初心者マークの私でも弾けそうなものを選択しました。
 
 まず最初に選んだのは、フロラン・シュミットの「従順なクラヴサン」。
チェンバロでドビュッシーのような曲はないかと以前から思っていたので、この曲は印象派のような響きでとても気に入りました。
 
 次にマルティヌー「クラヴサンのための2つの小品」。
マルティヌーは他にもチェンバロ曲を書いてますが、今回はパリで書かれたこの作品を選びました。この曲は楽譜に強弱の指定が一切ないので、ヒストリカルチェンバロでもやりやすいです。
マルティヌーな多作な作曲家ですが、その一因として、彼は「頼まれると断れない性格」だったこと、マルティヌーの恋人だった女性作曲家カプラーロヴァーの結婚相手が、アルフォンス・ミュシャの息子で、彼をモデルにした絵を今新国立美術館で見ることができる、という小話も紹介しました。
 
 次にプーランクのフランス組曲。これはピアノ用ですが、16世紀の舞曲を題材にしてるので、冒頭のテーマは丸々ルネサンス。その後、ルネサンスにはありえない和声展開をしていくのが、弾いてて楽しかったです。チェンバロ用に多少楽譜はアレンジしました。
フランス組曲は16世紀を舞台にした演劇「マルゴ」のための音楽でした。主演はイヴォンヌ・プランタン。後にプーランクはプランタンのために「愛の小径」を書いています。
16世紀風の音楽をつけるために、友人のナディア・ブーランジェのアドバイスを受け、ジェルベーズの舞曲集「ダンスリー」を題材にしました。
プーランクがどのようにジェルベーズの舞曲集から曲を選んだかについては、1908年出版の「Les meitres de la music renaissance francaise」23巻(ダンスリーを抜粋しモダン譜に直したもの)を参照したと思われます。
 
 フランソワ・クープランを1曲はさんで、最後はモーリス・オアナの「carillons 昼の鐘と夕べの鐘」。
この曲の楽譜は母のライブラリーで見つけました。中を見ると、パリ音楽院の教授だったラクロワ先生にレッスンを受けた跡がありました。ラクロワ先生はこの曲を録音しており、演奏法に精通していていました。そのため指使いやフレージング、音の訂正やレジスターの指定などの情報が楽譜にかなり書き込まれていて、今回演奏するにあたりとても役立ちました。譜読みが進むと、まるでラクロワ先生ご本人のレッスンを、母と一緒に受けているような感覚になりました。
 今回このような機会をいただき、私の現代曲へのハードルがだいぶ低くなりました。曲が難解でも作った作曲家には血が通っており、作られた背景を知ることで興味は広がります。
これからも気に入った曲を見つけたら地道に譜読みしてみようと思います。

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